ロサンゼルス港の月次コンテナ取扱量の推移

ロサンゼルス港の外貿コンテナ取扱実績からコロナ禍の影響を見る

米西海岸の最大のコンテナ港であるロサンゼルス港。
今回はロサンゼルス港湾局が発表している月次の外貨コンテナ取扱量をグラフにして、コロナ禍や労使交渉時等、どのような影響があったかを可視化してみることにします。

月次コンテナ取扱量をグラフで表示する

以下、ロサンゼルス港湾局が発表している月次コンテナ取扱量のグラフです。

    

上記グラフからおおよそ以下のことがわかります。

  • コロナ禍前を見てもはっきりと「繁忙期」という時期は見受けられない。強いて言えば4月6月は落ち込みがちのように見える。
  • 2020年はコロナ禍であったものの7月頃より「巣ごもり需要」で好転していることがわかる。
  • 2021年はコロナ禍前と比べてもコンテナ取扱量は多く堅調。
  • 2022年は2021年と同程度のコンテナ取扱量を維持していたが、8月に落ち込んでいる。
    これはおそらく中国発の貨物がロックダウン解除後もスムーズに出荷できなかった為と思われる。

ロサンゼルス港のコンテナ取扱量の推移を見ると、すでにコロナ禍からは脱却、今年の4月5月の上海ロックダウンの影響もさほどなかったことがわかります。
また今年8月の取扱量は前年比で15%下落していますが、その原因が気になるところです。

取扱量の下落は単純に好調だった7月の反動なのかどうかはわかりませんが、実際に港のスペースタイトが解消されたことにより、北米の運賃は下がり始めているようです。

いずれにしても米西海岸については労使交渉の行方等、まだまだ懸念材料があるので今後のニュースを待ちたいところです。