2024年世界のコンテナ港ランキングでポートクランが10位、香港は12位に後退。
ポートクラン港の快進撃続く 年間でも世界トップ10をキープ
大谷シッピングニュースでも昨年、「上半期で世界10位に浮上」として取り上げたマレーシアのポートクラン港ですが、英国のLloyd’s Listが発表した2024年版「世界のコンテナ港トップ100」ランキング(取扱量ベース)によると、2024年通期でも世界第10位を維持しました。
その結果、これまで10位だった香港港は12位に後退。かつて世界有数のハブ港として君臨していた香港の地位が、ここにきてさらに後退した形です。
今回は、ポートクラン港と香港港の過去10年の年間コンテナ取扱量の推移を振り返りながら、アジアの港湾地図がどのように塗り替えられてきたのかを確認してみたいと思います。
ポートクラン港、香港港のコンテナ取扱量の推移
2008年から2024年までのポートクラン港と香港港の年間コンテナ取扱量をグラフ化すると、以下のようになります。
(※2023年までは日本湾岸協会のHPで公開されているデータを引用、2024年はLloyd’s Listから引用)
グラフを見ると、香港港は2010年前後をピークに減少傾向が続いており、2024年にはおよそ1,366万TEUまで縮小しています。
一方、ポートクラン港は2010年の887万TEUから2024年には1,465万TEUへと増加。
さらに、タンジュン・ペラパス港も2024年に1,225万TEUまで拡大し、香港との差はわずか140万TEU程度にまで迫っています。
なお、別記事で紹介した2024年版のCPPI(港湾効率性評価)では、香港港が12位、タンジュン・ペラパス港が13位となっており、依然として香港の評価の高さもうかがえます。
2025年は、マレーシアの2港がさらに躍進するのか、それとも香港が巻き返すのか。
来年もこの時期にレポートしていきます。
※大谷シッピングでは、マレーシア、中国、ベトナム、インド、中東、アフリカや欧州への海上輸送も積極的に取り扱っています。多数の実績がありますので、ご入用の際はぜひお問い合わせください。
